香子 かばしこ
江戸時代・享保期、熊本を中心とした九州一円で作られていた在来米。
穂増よりさらに一世代先を行き、江戸の食文化を支えた“先輩格”の米である。
当時、香子は日常の米ではなかった。
特別な客を迎える席で、普段の米に5%、あるいは10%だけ混ぜて炊く。
それだけで香りが立ち、食卓の空気が変わった。
「香りの子」と名付けられた理由は、その使われ方そのものにある。
その香子を、贅沢にも100%使用。
菊池川流域産米。
無農薬栽培。
無肥料栽培。
生酛。
木桶醸造。
五つすべてを自然の秩序に委ねた、五農醸。
酵母で香りをつくったモノではない。米そのものが語る酒。
口に含み、喉を越えたあと、ゆっくりと立ち上がるのは、
江戸時代から続く米の芳香と余韻。
炊けば、蔵の外まで香りが届いた米。
その個性を、本来の土地である菊池川流域で、静かに、しかし確かに引き出した。
これは新しい酒ではない。
忘れられていた米の記憶。
容量・価格 720ml(4,880円)
